2018.10.16 公開
自然エネルギー、再生可能エネルギーとはどんなもの?
日本を代表する再生可能エネルギー
「太陽光発電」について知る
日本を代表する再生可能エネルギーとも言われる「太陽光発電」。広大な敷地に作られる「メガソーラー」と呼ばれるものから、一軒家の屋根上に設置されるコンパクトなものまで、日本国内には様々な規模の発電所が多数あります。このページでは、身近な自然エネルギーであり、また温暖化対策の手段として優れた性能を持つ、太陽光発電についてまとめました。
発電の仕組み
太陽の光が持つエネルギーは物質に当たると吸収され、熱となって散らばっていきます。この太陽の光エネルギーが熱になる前に電気的なエネルギー(電力)に変えるのが、太陽光発電です。
太陽光発電に用いる「太陽電池」は、性質の異なる2つの半導体を重ね合わせて作られていて、その中には、+(プラス)と−(マイナス)の性質を持つ粒子が存在します。暗い状態では付着した状態ですが、太陽の光が当たると+はp半導体へ、―はn半導体へと分離します。しかし+と―は元に戻ろうとする力があるので、通り道を作ると―が+の方へ動き出します。この流れが「電流」となり、電力が生み出される、という仕組みです。
主な種類
「太陽電池」は用いられている材料から主に、シリコン系・化合物系・有機物系に分けられます。
最も広く普及しているシリコン系では、「結晶シリコン太陽電池」が最も早くに開発され、現在も最も多く使われています。中でも「薄膜シリコン太陽電池」は省資源で大量生産しやすく、小さい電卓類から大規模発電所まで幅広く使われています。
発電量
例えば、出力が1000kW(1MW)のメガソーラーは1施設で約300世帯1年分の電力量を発電します。
しかし太陽光発電では、
・天気、気温
・太陽光の入射角度
・太陽光パネル上にあるもの(雪、落ち葉等)
といった条件で発電量が左右されるため、同規格のパネルを同数設置した発電所でも、発電量が同じになるとは限りません。
メリット、デメリット
メリット
・発電の際、排気ガスやCO2などが発生しない。
・システムが比較的単純で故障が少なく、また太陽光パネルの寿命が長いため、維持管理費が低い。
・屋根や壁等の未利用スペースにも設置できる。
・送電設備のない山岳地帯や、系統の電力が得られない際の電源として活用できる。
デメリット
・夜間や曇天・雨天には発電できない。
・発電量が天候や明るさに左右され、安定性に欠ける。
発電に適した場所、発電所が多い地域
太陽光発電に適した場所の条件としては、
・日照時間が長い
・日照が豊か
・塩害や豪雪がない
といったことが挙げられます。
日本国内では、関東地方以南の太平洋側にこれらの条件を満たす場所が多く、太陽光発電所が多数あります。
太陽光発電についてもっと知りたい方へ
参考となる書籍やウェブサイト、ウェブページをご紹介します。
参考文献
『図解よくわかる自然エネルギーと発電のしくみ』白鳥 敬著、飯田 哲也監修 2013年1月 日本実業出版社
『トコトンやさしい太陽エネルギー発電の本』山崎 耕造 2010年8月 日刊工業新聞社
参考サイト・ページ
太陽光発電協会
資源エネルギー庁:おひさまパワー!太陽光発電
資源エネルギー庁:再生可能エネルギーの種類と特徴 太陽光発電
資源エネルギー庁 エネルギー白書2018
国立研究開発法人産業技術総合研究所:太陽光発電とは
国立環境研究所 環境情報メディア 環境展望台:環境技術解説 - 太陽光発電
環境エネルギー政策研究所
環境ビジネス:環境用語集 太陽電池
上記URLは2018年10月の記事執筆時点のものです。
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